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2025.09.30

“情報メディア”の学びをつなげる。産学連携「メタバース空間とセキュリティ」講座レポート

“情報メディア”の学びをつなげる。産学連携「メタバース空間とセキュリティ」講座レポート
この記事はこんな人におすすめ
  • XR(クロスリアリティ)やメタバースの活用や開発を検討している事業者・団体(特にスタートアップ企業など)
  • オンラインを活用した体験型機能/サービスの開発に関心のある事業者・団体
  • メタバース、AI活用などで利便性向上を実現するサービスを開発している事業者・団体
  • DXを推進している自治体や事業者・団体

DNP INNOVATION PORT 運営メンバーの小島です。

DNPは、あらゆる年齢・性別・言語等の人々が互いに分け隔てられることなく、リアルとバーチャルの双方を行き来できる新しい体験と経済圏を創出する「XRコミュニケーション®事業」*1を2021年から展開しています。メタバースを活用した教育支援や自治体の地域活性化、DNPの「メタバース役所」*2等の行政サービス向上と窓口業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援しています。

XRコミュニケーション事業を推進するにあたり、特に“セキュアなデジタル空間の構築”に向けては、次世代を担う若手人材との育成・共創を進めるべく、DNPは2022年より「サイバーセキュリティ人材の育成に関する産学官についての協定」を締結しています。

今回はその一環として、同じく協定を締結している東京電機大学の学生 14名がDNPのショールーム「P&Iラボ・東京」を訪問。「メタバース空間とセキュリティ」をテーマに、DNPの技術に関する見学や、メタバース空間でのサイバーセキュリティ演習の体験、DNP社員との交流を行いました。

今回は、その様子をレポートしていきます!

*1 DNPのXRコミュニケーション事業について
*2 DNPの「メタバース役所」について

背景: 「産・学・官」で育むサイバーセキュリティ人材

高度化・巧妙化するサイバー攻撃への対策が社会全体の喫緊の課題となる中、DNPは2022年より、警視庁をはじめとする企業・大学とともに「サイバーセキュリティ人材の育成に関する産学官連携についての協定」を締結しました。

この協定はサイバーセキュリティの重要性を踏まえ、今後必要とされる人的資源・知的資源の育成に向けて、産・学・官がそれぞれの立場から相互に協力し、人材育成と社会の発展に寄与することを目的としています。

DNPは、高いセキュリティ性が求められる金融機関向けICカードの製造・発行などを通じて培ってきたノウハウを活かし、オフィスや工場のセキュリティ体制の構築や、サイバーセキュリティの専門人材を実践的な演習で育成する「サイバーナレッジアカデミー」の提供、また、警視庁と連携したメタバース空間を活用したセキュリティ育成プログラムの開発にも取り組んでいます。さらに、DNPグループ全体でDXの推進に取り組んでおり、あらゆる業種・職種においてセキュリティ意識を備えた“プラス・セキュリティ*3人材”の育成にも注力しています。

今回、情報システムやメディア関連を学ぶ大学生の皆さまに向けた、多様な技術に触れる機会として、と連携し、本講座を実施いたしました。

*3 プラス・セキュリティ: 自らの業務遂行にあたってセキュリティを意識し、必要かつ十分なセキュリティ対策を実現できる能力を身につけること、あるいは身につけている状態のこと。参考:「サイバーセキュリティ体制構築・人材確保の手引き」(第2.0版)をとりまとめました(METI/経済産業省)


関連記事・関連リンク

■東京電機大学 情報セキュリティ研究室
https://blog.isl.im.dendai.ac.jp/

■協定に関するリリース(DNP)
サイバーセキュリティ人材育成に向けて産学官連携で協定を締結 | ニュース | DNP 大日本印刷

■DNP INNOVATION PORT 内関連記事:
安全・安心なメタバース空間づくりへの取り組み ~警視庁サイバーセキュリティ対策本部での研修実施レポート~ | DNP INNOVATION PORT-大日本印刷株式会社


DNPの技術に触れる —ショールーム見学

見学会の前半では、学生たちがDNPのショールーム「P&Iラボ・東京」を訪問。DNPの多様な事業領域や技術に触れながら、特にセキュリティや認証技術を中心に見学しました。

「認証・セキュリティ」エリアでは、社員証や学生証に使用される偽造防止ホログラム技術を紹介。再現が難しい視覚効果を施すことで情報の真正性を守る技術は、安全・安心な社会を支える要素の一つです。

ホログラムを活用した偽造防止に関する展示

一方、ホログラムというとセキュリティ分野での活用が中心と思われがちですが、DNPではその視覚的な特性を応用し、空間演出や案内表示といった分野への展開も構想しています。たとえば「DNP表示切替ホログラムマット」は、見る角度によって表示が切り替わる特殊なホログラムフィルムが使用されており、店舗や会場での誘導表示への活用が想定されています。

こうした技術の紹介を通じて、学生の皆さんに「セキュリティ技術=限定的な用途」というイメージを超えて、セキュリティ技術、ひいては印刷に紐づく技術が多様な分野に応用されていることを体感いただきました。

ホログラムシートを活用した「DNP表示切替ホログラムマット」。ホログラムの下にデザインされたリアルなカーペットの質感が、実は印刷表現でできていると知り、興味を惹かれて思わず手に触れる学生の方も

さらに、XRの取り組みとして、スマートグラスを使った仮想展示体験も実施。実際の視界に仮想コンテンツを重ねて表示する仕組みで、参加者は仮想空間内の作品を手に取り、拡大して鑑賞するなど、リアルにはない操作を体験しました。グラスを装着した視界はモニターにも共有され、参加者全体でリアルとバーチャルが融合する体験の可能性を共有できる機会となりました。

「DNPコンテンツインタラクティブシステム みどころグラス®」 の体験

メタバースでインシデント対応を学ぶ ——サイバーセキュリティ演習体験

ショールーム見学のあとは、警視庁サイバーセキュリティ対策本部でも活用いただいている「サイバーセキュリティ演習プログラム」を、メタバース空間上で体験するセッションを実施しました。

本プログラムは、チームで実施するもので参加者ごとにロールが割り当てられ、メンバー間で連携しながらインシデント対応のシナリオを進行します。従来は座学で行っていたような内容を、仮想空間上で没入的かつ協働的に学ぶことで、より実践的で深い理解につながることが期待されています。

今回は、学生の皆さんにご自身のスマートフォンやPCから専用サイトにアクセスしていただき、直接声を掛け合いながらシナリオ進行に挑戦していただきました。

演習空間内では、ロールごとに必要な情報を収集する必要があり、自分が持っている情報を空間内で適切に仲間と情報連携することが求められる
引率された先生にも、飛び入りで演習にご参加いただきました!

DNP社員との交流会

プログラムの最後には、DNPで活躍する若手社員との交流会を実施。入社1~2年目社員が登壇し、学生たちとも近い立場から、DNPでの研修制度や働き方、就職活動時のエピソードについて紹介しました。

DNP社員による質疑応答の様子

登壇した社員の2名とも、情報・メディア関連の分野・領域で学んでいたこともあってか、学生の皆さんからは「大学の学びが仕事でつながったポイント」や「DNPでのキャリアパス」などについて積極的に質問が飛び交い、終始和やかな雰囲気で交流会を終えました。

おわりに:未来を見据えた「共創」の第一歩

今回の講座では、DNPが印刷を起点に発展させた多様な技術が、XRやサイバーセキュリティという領域においてどのように展開されているかを、実際に学生の皆さんが見て・触れて・体験していただく機会をご提供することができました。

体験後のアンケートでは、

  • 情報伝達手段としての「印刷」を起点に、様々な分野の技術に発展させている会社というイメージに変わった
  • デジタルからフィジカルまで幅広く手掛けている会社だと知れた

などのコメントが寄せられ、現在学ばれている領域を基にして、新たな発見を持ち帰っていただけたようでした。

XRやメタバースをはじめ、体験型サービスやセキュリティ領域における価値創造は、ひとつの企業や団体だけでは成し得ないチャレンジです。DNPでは、こうした産学官連携の取り組みなどを通じて、スタートアップ、自治体、教育機関など、さまざまな立場のパートナーとともに“安心してつながれる社会”の実現を目指していきたいと考えています。

新たなサービスづくりや活用シーンの創出、体験設計、実証実験のフィールド検討など、共創活動にご関心をお持ちの方は、ぜひDNP INNOVATION PORTのお問い合わせからご連絡ください!


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