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リアルとバーチャルを連動させて渋谷の新しいカルチャーを発信する「渋谷区立宮下公園 Powered by PARALLEL SITE」をオープン
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ニュース
前回の記事でGoogle Cloudとキックオフとアイディア出しの様子をお伝えしました。
今回は、Googleのプロダクト開発の初期フェーズで実施されるPRD(Product Requirements Document)作成とMVP(Minimum Viable Product)開発の手法を採用し、各チームの参加者から試行錯誤でチャンレンジした様子をお伝えします。
※ プロダクトに関するアイディアの概要・詳細は次回以降の記事で順次公開予定です。
Aチームでは多くのGCP(Google Cloud Platform)サービスを用いて開発に取り組んでいます。
主に使用しているサービスはVision API、AutoML Vision Edge、Google Maps Platform、Dialogflowで、AutoML Vision EdgeはRaspberry Piに組込みます。
AutoML Vision Edgeではサービスを利用しようとしている人の特定を行い、Dialogflowで利用者の発話を解析し、利用者とサービス側が会話できるような処理を加えています。
また、Cloud Functions、Compute Engine、AI Platformも積極的に活用し、画像認識、自然言語処理、音声認識など様々な技術に挑戦してきました。
試行錯誤ではありますが、日々ドキュメントを読み込みながら開発を進めており、クラウド環境ならではの素早い開発が出来ていると実感しています。
今後は学習データをより集め精度の向上を目指します。
BチームではText-to-SpeechやAutoML系のサービスを用いた文章や絵の分析結果を用いて、本をもっと楽しめるような仕掛け・臨場感を出せるようなMVPを開発しました。
技術的な課題もいくつか存在し、例えば、日本語の文章の分析が挙げられます。日本語は表現豊かな言語ですが、それゆえにAIで精確に分析するのは至難の業になります。
また、対象物の種類の特定も課題に挙げられます。たとえば電車の認識をしたいとき、一概に電車といっても、色や形、音など特長が異なり、一意に特定することはできません。
こうした課題に対して、私たちは様々な視点から解決策を模索し日々取り組んでいます。
CチームではAutoML Visionを使用して、食材の物体検出のモデルを構築しました。
MVP開発では検出対象の食材を4種類に限定し、各50~100枚の画像を用いてモデルを学習させたところ、8割程度の認識精度になりました。
本開発では、より多くの食材・様々な環境下でも認識可能なモデルを構築するために、質のよい学習データの収集、学習、精度検証が必要になる点が今後の課題になります。
また、企画部門・開発部門からのフィードバックを受けて、機能の改良が必要と考えています。
複数拠点かつリモートワークでの開発はあまり経験がなく多少の不安はありましたが、Web会議やGCPも活用しながら、各々の知見を十二分に発揮し、効率的に開発を進めることができました。
いかがだったでしょうか。
今回は180を超えるアイディアの中から、3つのアイディアに絞ってMVP開発を行い、Googleでも使われているドッグフードと呼ばれる、製品を社員で評価するという手法を取り入れ、Google Cloudのハッカソンメンバー、DNPの開発部門・企画部門100名近くの社員からフィードバックを受けました。
ドッグフードアンケートの中には、
・おぉ・・・!いいですね!
・調味料把握機能すごい欲しい。
・このようなサービスが欲しいと思っていました。
・ユニークなアイディアですね。
・実際知らない所に行ったときに、このシステムがあると便利だなと思いました。
といった、ポジティブな意見や、
・人物を検知するには、Vision API、AutoML Vision Edge、TensorFlowで実現可能だと思います。
・加工された画像は好ましくないので、様々な環境で撮影された画像を用意する必要がある。
・翻訳機能もあると便利だと思いました。
・雑音がある場所でも使えるかが気になります。
・ビジネス的には、人の流れとか行き先とかをデータ化して別の活用もできたらよい。
といった、ユーザ視点で欲しい機能、技術・ビジネス視点の意見など、様々な意見をいただくことができました。
これらのアンケート結果を踏まえながら、より良いプロダクト開発に向けて進めていきたいと思います。
ということで、次回の活動報告にもご期待ください!