OneABスタジオ2025体験記:新規事業アイデア創出の10のポイント【後編】
- 新規事業創出に興味がある企業
- 大企業との事業共創・オープンイノベーションに興味がある企業
こんにちは、DNP INNOVATION PORT運営の富岡です。この記事は、現在進行中のOneABスタジオ2025に参加している私が、自身の体験から得た気づきを「新規事業アイデアの創出にあたっての10のポイント」としてまとめたレポートの後編です。
前編では「課題の特定」や「着眼点の持ち方」といった初期フェーズでの重要な視点についてお伝えしました。今回はその続きとして、アイデアをさらに深め、事業へと昇華させていくうえでの要点をご紹介します。
▼前回の記事はこちら
OneABスタジオ2025体験記:新規事業アイデア創出の10のポイント【前編】
💡差別化よりも“効く”解決策を
⑥ 総花的なサービスは最初からは成立しない
「あれもできます、これもできます」といった総合的な提案は一見便利に見えますが、サービスの特徴がぼやけ、事業立ち上げの初期段階ではむしろ逆効果です。まずは“尖った価値”をひとつ決めて、それに集中すること。私自身も、提供する機能を絞る方向に発想を転換させた途端、周囲の反応が変わり、アイデアに対するフィードバックも具体的になりました。
⑦ 差別化を意識しすぎず、本質的な課題に集中する
新規事業というと、つい「他とどう違うのか?」を重視してしまいがちです。私も初期は競合との差別化ばかりを気にしていましたが、CINCAさんとの対話の中で「差別化は結果であり目的ではない」と気づかされました。大切なのは、顧客が本当に困っていることを、確実に・シンプルに解決できるかどうか。競合と違うことを無理に狙うよりも、“効く”ことのほうが事業化への近道になると学びました。
🧑🤝🧑巻き込みすぎに注意
⑧ 最初はステークホルダーを増やしすぎない
良いアイデアが浮かぶと、「あの部署と連携すれば」「あの企業と協業できるかも」とつい多くの人を巻き込みたくなります。ただ、CINCAさんからは「初期は関係者を絞ったほうが動きやすい」とのアドバイスがありました。実際、ステークホルダーが多いと調整コストや意思決定が遅くなり、アイデアのスピード感が失われることも。(言われてみれば、やたら参加者が多い会議を社内でよく見かける…)まずは小さく始めて、検証と改善を繰り返しながら、徐々に周囲を巻き込んでいく姿勢が有効だと実感しています。
⚠️ちなみに…成功難易度が高いモデルはこちら
⑨ 広告収益モデルは難しい
無料で使えるサービスを提供し、広告で稼ぐ――一見魅力的に見えるこのモデルですが、成功には膨大なユーザー数や高精度なターゲティングが求められます。特にBtoB領域やニッチ市場ではスケールが難しく、私の案もこの構想で一度つまずきました。CINCAさんからも「広告モデルは後づけの選択肢として検討すべき」と助言を受け、現在は他の収益構造で再設計中です。
⑩ マッチング型のビジネスはハードルが高い
「●●と●●をつなぐ」ようなマッチングモデルは、理論上は魅力的ですが、実際には“ニワトリと卵”の問題がつきまといます。両サイドに価値を提供し、かつ同時に集客する難しさは想像以上。加えて、マーケティングコストや初期の信用獲得も大きな壁です。私も一度このモデルを検討しましたが、最初の仮説検証の段階で「今はまだ早い」と判断しました。
おわりに
OneABスタジオの取り組みを通じて、新規事業に取り組むうえでの“思考のフレーム”が大きく変わりました。単に「良さそうなアイデア」ではなく、「実現性があり、実際に使われ、価値が出る」アイデアとは何かを考え抜くこと。その視点を与えてくれたのが、今回ご紹介した10のポイントです。
もちろん、これが正解というわけではありません。最終的には顧客の反応や現場での検証が何よりも大切だと感じています。これからF/Sフェーズ、そしてPoCへと進んでいく中で、さらに壁にぶつかることもあると思いますが、こうしたプロセスを一歩ずつ歩んでいけることが、このプログラムの醍醐味だと感じています。
今後も、F/SやPoCのフェーズでの取り組みや実証を通じた学びについて、引き続きレポートしていく予定ですので、ぜひご期待ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。