「何かやってみたい」から始まる、INNOVATION LAB.が目指す共創のかたち
- コワーキングスペースの活用や、共創に向けた活動に興味のあるSUをはじめとする企業の方
- DNPとの共創に興味をお持ちいただける企業の方
- DNPプラザのリニューアル内容について興味のある方
2026年4月にリニューアルしたDNPプラザ。地下1階「INNOVATION LAB.」には、イベントやワークショップ、打ち合わせなどに活用できる空間があり、社内外の多様な人が集まり始めています。しかし、場所や機能があるだけで、共創が自然に生まれるわけではありません。「こんなことをやってみたい」という思いに耳を傾け、同じことを考える人や、課題を解決できそうな人、DNPの技術・知見との接点を探し、ときには一緒に「どうすればできるか」を考えていく。そこには、人と人の間に立ち、つながりを生み出す存在が欠かせません。
今回、INNOVATION LAB.を含めたDNPプラザを運営するコーポレートコミュニケーション本部の岩本尋と川上愛にインタビューしました。DNPがこの場所を持つ意味から、日々どのように人をつなぎ、これからどんな場所へ育てていきたいのかまで、二人がDNPプラザ、そしてINNOVATION LAB.に込める思いを聞きました。
DNPにとって、INNOVATION LAB.とは
DNPだけでは生みだせない価値を一緒に作る場所
—DNPにとってDNPプラザ、そしてINNOVATION LAB.はどのような場所でしょうか。
岩本:DNPだけで、世の中に新しい価値を提供し続けることには限界があります。だからこそ、DNPが持っている技術や製品・サービスと、社外の方々が持つ力を掛け合わせながら、新しい価値をつくっていく。そのためのオープンイノベーション施設がDNPプラザだと思っています。
川上:DNPは基本的にBtoBの企業なので、社外の方からすると「DNPって何をやっている会社なんだろう」と、まだ分かりにくい部分もあると思います。DNPがどんな技術を持ち、何をやろうとしているのかを知ってもらい、「自分たちの力と掛け合わせたら、何か新しいことができるかもしれない」と思っていただける場所にしていきたいですね。
—そのなかで、INNOVATION LAB.にはどのような役割がありますか。
岩本:DNPプラザでは、1階でDNPの技術や取り組みを展示し、2階でイベントなどを行っています。それに対して地下1階のINNOVATION LAB.は、その展示や企画を生み出すための“基地”や“準備場所”のようなイメージもあります。いろいろな人が集まって対話し、何か新しいことにチャレンジする場所ですね。
川上:オープンイノベーションにも段階があると思っています。まず人と人とが知り合って、共通する課題について解決のためのアイデアを出し合う。そこから少しずつ新しい価値を形にして、実証実験をしたり、イベントとして発信したりする。その先に社会実装があり、最終的には世の中にあたりまえの価値として認めてもらう。INNOVATION LAB.は、その最初の一歩を踏み出せる場所だと思っています。
使う人が主役になれる場所にしたい
—二人は、INNOVATION LAB.をどのような場所にしていきたいですか。
川上:岩本さんともよく話しているのですが、ここは、結局“場所でしかない”と思っているんです。私たちがずっと何かを提供して、「これをやってください」と使ってもらうのではなくて、「こんな場所が使えるんだ」「この機能ならアレができそう」と思っていただいた方が、自分から「ここを使いたい」と来てくださる。それが一番理想ですね。ゆくゆくは、いろいろな方が自由にこの場所や機能を使いながら、自分たちで活動を進めている状態にしていきたいです。
岩本:社外の方だけではなく、DNPの社員にももっと使ってほしいと思っています。DNPの社員はこれまで、お客様を通じて社会に価値をアウトプットすることが多かったと思います。でもここなら、自分たちが考えていることや取り組みを自ら発信して、それに興味を持った社外の人と直接つながることができます。
もう一つ期待しているのは、ここでは所属や肩書きにとらわれず、フラットに話せることです。DNPの中にもいろいろな組織や事業部門がありますが、ここに来たらその”壁”を少し越えて、社内外の人が対等に「一緒に何ができるだろう」と話せる。INNOVATION LAB.が、そうした“壁”を突破する一つの起点になればと思っています。
人を知り、人と人をつなぐ。その積み重ねから共創を生み出す
人を知ることがつながりのきっかけになる
—実際に人と人がつながるきっかけをつくるために、どのようなことをしていますか。
川上:私たち自身がこれまで仕事をしてきたなかで築いた人とのつながりは、かなり生きていると思います。岩本さんは人材開発などの経験もあって社内に知っている人が多いですし、私は私で、これまでの業務やコミュニティづくりを通じて、テーマの縛りなく、あらゆるテーマを軸にしてネットワークを構築してきました。誰がどんなことに興味を持っているのかを知っておくことは、ここで人をつなぐ上でも大切だと思っています。
岩本:今はまず、INNOVATION LAB.にどんな人が集まっているのか見えるようにすることにも取り組んでいます。その取り組みの一つが、来場してすぐに目に入る「メンバーシップボード」です。利用いただいている方が誰か、一目でわかるようになっています。また、初めて来た方には、「何に悩んでいますか?」「どんなことを目指していますか?」と話を聞きます。一方で、すでにこの場所を利用しているメンバーが何を目指しているのか、どんなテーマに関心があるのかも、私たちはある程度分かっています。その両方を知っているから、「この人はこの人と話したら面白いかもしれない」と思えば、「今度ご紹介しましょうか」とつなぐことができます。
川上:今はまだ、人と人が出会い、つながり、共創に発展するというすべてが自然に進むところまでは実現できていません。まずはこの場所に興味を持ってくれる人を増やして、活動する理由をつくる。そのために地道に人と人をつないでいく段階だと思っています。私たちも、ここに足を運んでいただける皆さんと共にオープンイノベーション施設をつくっている最中です。
「できない」で終わらせず、「どうすればできるか」を考える
—「こんなことしたいんだけど・・・」と相談を受けたとき、意識していることは?
岩本:僕はまず、「どうやったらできるか」を考えるようにしています。最初に聞いたときは、「これはDNPではちょっと難しいかもしれない」と思う相談もあります。でも、誰にどう説明すればDNPが取り組む意味をつくれるか、どこかにDNPとの親和性や接点がないかを考える。もちろん、それでも難しいものはあります。でも、少し工夫すればつながりをつくれそうなテーマなら、相談してくれた方にできるだけ寄り添って、何か形にしていきたいと思っています。それが、僕らがコラボレーターとしてここにいる意味の一つだと思っています。
—DNPの幅広い事業領域も、人をつなぐ際の強みになっていますか。
岩本:そうですね。DNPって、意外といろいろなところにつながるんです。話を聞きながら、「こういう技術があります」「こういうテーマをやっている社員がいます」と、いろいろな引き出しを開けることができます。もし直接DNPの事業につながらなくても、DNPにはない知見を持っている方なら、「そのお話を社員にしてもらえませんか」「一緒にイベントをやりませんか」と考えたくなります。何かしら接点を探す方法はあると思っています。
川上:この場所を起点に何かやる際は、私たちもできるだけサポートしたいです。人を紹介したり、イベントを一緒につくったり、企画を考えたり。具体的な事業として進み始めたら、担当部門がメインで活動することになりますが、その手前、直前まではぜひ一緒に考えていきたいです。
もっと自由にINNOVATION LAB.を活用してほしい
具体的なアイデアはなくても、まず、来てほしい
—「共創したいテーマが決まっていない」「まだ具体的なアイデアがない」という人でも、INNOVATION LAB.を使っていいのですか。
岩本:是非!ウェルカムです! 何かに興味を持って、わざわざここに足を運んでみようと思ってくれる時点で、その人の中には何かしらの関心や情熱があると思うんです。「何かやりたいけれど、まだ明確じゃない」という段階でも、もちろんいい! 話を聞きながら、僕らも一緒にテーマやアイデアを探していきます。
答えを持っている人だけがいらっしゃる場所ではないと思うんですよね。答えはまだ見つかっていないけれど、「どうしたらいいだろう」「何か解決の糸口はないだろうか」とポジティブに悩んでいる。そういう悩みは、僕らとしても大歓迎です。
川上:実際にここに来てくださる方も、「こういう世界にしたい」「世の中のこういう価値観を変えたい」といった思いを持っている方が多い気がします。
まだプロダクトや事業の形になっていなくても、「自分の子どものために、こんな社会にしたい」といった思いからでもいいと思います。そういう“外”からの刺激がDNPの中に入ってくることで、社内の人たちの意識や風土にも変化が生まれると思います。そして、そこからオープンイノベーションにつながり、新しい価値の創出にもつながると期待しています。
人と人が自然につながり、共創が広がる場所へ
—最後に、これからINNOVATION LAB.をどのような場所に育てていきたいですか。
川上:まずは、ここに来られる人同士がもっと知り合える機会をつくりたいですね。気軽に自己紹介をしたり、飲んだり食べたりしながら話したり、そういうところから始めてもいいと思っています。その先で、私たちが毎回間に入らなくても、「この人とこの人が一緒に何かを始めた」ということが自然に起きるようになったらいいですね。
岩本:INNOVATION LAB.の中だけで完結する必要もないと思っています。DNP全体にはいろいろな人や技術がありますし、社外にもさまざまな企業やパートナーの人々がいて、共創拠点があります。そういうネットワーク同士をつないで、もっと大きな共創につなげていきたいです。
そのためにも、まずは気軽にここに足を運んでもらいたいですね。僕たち自身も、思いがけない出会いや、会話の中から生まれる気づきを、もっとつくっていきたいと思っています。そのきっかけづくりを全力でサポートしていきます。
川上:ぜひ、一度いらしてください。
岩本:何かやってみたいという気持ちだけでも嬉しいです。一緒に形にしていきましょう。
今回のインタビューを通して見えてきたのは、INNOVATION LAB.が「完成された“共創の場”」なのではなく、「集まる人たちとともに、これから育っていく場」だということです。具体的なアイデアがなくても、まずは話してみること。誰かと出会い、対話し、考えを交わすこと。その小さなきっかけから、新しい取り組みにつながっていく可能性があります。
DNP INNOVATION PORTでは、これからもINNOVATION LAB.で生まれる出会いや挑戦、その先で形になっていく取り組みをお届けしていきます。「少し気になる」「何か一緒にできるかもしれない」。そんな思いを持った方は、ぜひINNOVATION LAB.を訪れてみてください。
本記事をお読みいただき、INNOVATION LABやDNPプラザの取り組みにご興味をお持ちいただいた方は、ぜひこちらからお問い合わせください。
DNP INNOVATION PORTについて
私たちは、新規事業のタネや挑戦する人たちが集まる「共創の出発地」になることを目指しています。
新規事業を形にする挑戦の歩みに共感いただき、新しい価値づくりに共に取り組んでいただける共創パートナーの皆さまを募集しています。
- 募集中のCO-CREATIONプロジェクトはこちら