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2020.11.20
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【共創パートナー CEKAI】インタビュー前編~未来をワクワクさせるクリエイティブ~

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2019年6月末にC株式会社と資本業務提携し、その後、クリエイティブ領域での協業や新規事業開発の推進パートナーとして共創の取り組みをスタートしています。

オールDNPのオープンイノベーション活動を推進する本サイト「DNP INNOVATION PORT」もCEKAIのメンバーと一緒につくりあげた実績のひとつです。

あらためて、C株式会社を取り組みの紹介と今後私たちとともに取り組む新たなプロジェクトに向けての想いなど、代表の加藤氏、井口氏に取材しましたので、ぜひご覧ください!

 

【プロフィール】

加藤晃央(写真左)

1983年生まれ。2006年、武蔵野美術大学在学時に株式会社モーフィングを設立。2013年、クリエイティブアソシエーションCEKAI / 世界株式会社を井口氏と共に設立。2017年、C株式会社を設立し、代表取締役に就任。同年、「BAUS」をリリース。

 

井口皓太(写真右)

映像デザイナー / クリエイティブディレクター

1984年生まれ。2008年、武蔵野美術大学在学時に株式会社TYMOTEを設立。映像デザインを中心に、ブランディング、CMなど、さまざまなデザインワークを手掛ける。2013年にCEKAI / 世界株式会社を設立。主な受賞歴に2014東京TDC賞、NY ADC賞2015goldなど。

 

未来をワクワクさせるクリエイティブ

フリーランスクリエイターの緩やかなコミュニティなど、新しい時代に求められるクリエイティブのインフラを提供するC株式会社。

加藤晃央氏(C株式会社代表取締役)と井口皓太氏(同 取締役)の2人は、「DNPと一緒に、新しいプロジェクトに挑戦できるのが楽しみ」と、口をそろえて語ります。

加藤氏井口氏 村世界にて

縦横無尽な『個』のつながりが新しい価値を生み出す

——最初に、C株式会社のご紹介をお願いします。

加藤 C株式会社は、井口が率いるクリエイティブアソシエーション「CEKAI」を運営する世界株式会社と、僕が代表を務めるクリエイターのためのクレジットデータベース「BAUS」を手がける株式会社モーフィングが2017年に経営統合して、生まれた持株会社です。

僕たちの組織の特徴は、「個」がゆるやかに接続し、複合的にチームを組むスタイルを取っていること。国内外の各地で活動するさまざまな分野の一流のクリエイターたちがフリーランスとして独立性を保ちながら、プロジェクトに参加する形を取っています。

——「独立したクリエイターの集合体」というスタイルを選んだ背景には、どういう考えがあったのでしょうか?

加藤 近年はデジタル領域が複雑化、多様化していて、制作会社単独で実現できることに限りがあります。また、業界の流れとしても、クライアントと直接やり取りする機会も増えてきました。

こうした傾向はますます進むと思いますし、既存の領域や自社で保有する能力にとらわれずに、プロジェクト単位で必要とされるスキルを持つクリエイターが集まってチームづくりを行っていくほうが、いいものを生み出せると考えています。

kato

井口 僕たちはもともと美大出身で、僕と加藤はそれぞれの会社を在学中に起業しました。それぞれ経緯は異なりますが、根底には既存の仕組みに捉われず、自分たちで面白いことをやっていきたい。クリエイターの仲間たちが自由にやりたい仕事を、しがらみなくやれる環境を用意したいという強い思いがあります。本当に面白いものを生み出すためには、一人ひとりのクリエイターがプロフェッショナルとして熱量を持ちながら、時には前のめりになって、ワクワクしながら仕事ができる仕組みが必要だと思うんです。

僕自身、経営者である前に、映像デザイナーという一人の職人です。仕事を、経営のために量産的につくることはしたくなくて、一つひとつの仕事を手仕事として残るものにしたいという思いは強いですね。

 

クリエイターの「個」を証明するクレジット

——クリエイターにとって、クレジットデータベース「BAUS」はどのような役割を担っているのでしょうか?

加藤 クリエイターにとってクレジットは仕事の実績を証明するものであり、次の仕事につながる与信になります。しかし、旧来のウォーターフォール型の制作環境では上流工程のメンバーのみクレジットが掲載されて、全員分が掲載されないことが多いですよね。名前が載っていない人は、その作品に関わったことを証明することすら難しいわけです。これは全然、フェアじゃありません。

こうした状況を変えたくて立ち上げたのが、クリエイターが仕事とクレジットをセットで掲載する「BAUS」です。

立場の強い人や情報発信の上手な人だけが目立つのではなく、すべてのクレジットを公開・共有することでフラットな場が生まれます。クライアント側の方たちも、「この仕事、誰がやったんだろう?」と気軽に検索できることで、クリエイターと直接つながるきっかけになります。それによって、クリエイターの地位向上や、クリエイターとクライアントの健全な関係づくりが進んでほしいですね。

井口 実は「BAUS」を立ち上げた頃、「ちょっと早かったかもね」という話をしていたんです。僕らは、「これからは個人がチームをつくって仕事をする世の中になる」と考えていましたが、当時はなかなか活発になりませんでした。そういう時代が来るのは2025年頃かなと考えていたのですが、予期せぬコロナ禍で一気に5年くらい加速した印象があります。

baus

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後編では、加藤氏と井口氏がDNPと共に実現したいことについてお聞きしていきます!